冊子データ制作について
冊子や同人誌(コミック)を制作するにあたって、考えることが多いですよね。このページでは、何をどう決めていけばよいのか順を追って説明していきます。
まず決めるべき7項目
サイズ
A4やB5などはよく聞きますよね。漫画の同人誌印刷においては、もっぱらB5、次にA5がよく使われます。当社の印刷プランでは、このA5かB5のどちらかを選択できます。
AとBの何が違うのかといいますと、単純に大きさが異なります。BはAより少し大きくなります。
その他にも小説用として使われることの多い文庫本サイズ、A6なども商品別にご用意予定です(2024年10月時点)。
綴じ方向
本は横書きか縦書きでめくる方向が異なります。
- 日本で作られる小説や漫画など縦書きのものは左へ向かって読みます。このとき、開く方向は「右へ向かって開く」ため“右開き”となります。
- 雑誌や海外由来の和訳コミックなど横書きのものは読む方向が逆になるため“左開き”となります。
制作したいものが縦・横書きどちらなのかで決めましょう。
製本方法
中綴じ
中綴じは、製本したいサイズより大きいサイズの紙に印刷し、真ん中で折り曲げて針金(ホチキス)留めする製本方法です。
- 加工の工程が少ないため安く生産できるのが特徴です。
- ページが増えるほど厚さが増していくため、最大ページ数に限界があります(およそ32ページまで)。
- 1枚の紙で必ず4ページ発生するため、ページ数が4の倍数に固定されます。
- 冊子の中央部分のページは、製本時に飛び出た部分が裁断されるため、余白のズレも多少発生します。
無線綴じ
無線綴じは、製本サイズと同じサイズで印刷し、背表紙となる部分を糊で接着する製本方法です。
- 市販されている小説や漫画はおおよそこの製本方法が使われています。
- 加工の工程が増えるため料金は少し嵩みますが、中綴じの制限はなくなります。
- ページ数が多ければ背表紙も作ることが可能です。
ページ数
ページ数の数え方として、メインの内容が主に書かれる本文だけでなく表紙や奥付も含みます。
表紙はそれだけで4ページで数えます。本として見える表表紙と裏表紙だけでなく、それぞれ内側の部分も2ページで計算されます。
そのため、例として:
- 表紙:4ページ
- 本文:27ページ
- 奥付:1ページ
合計:32ページ
内容の部分はこの場合最大27ページ分、ということになりますね。
製本方法でも軽く説明しましたが、主にページ数において制約が多いのは中綴じとなります。
- 特にページ数が多い場合は無線綴じでないと製本できないこともあります。
- 自分が書きたい作品が32ページ以下で収まるかどうかを判断基準にしてもいいでしょう。
- 中綴じの場合は4ページ刻みの制約があり、半端な30ページや15ページですと、後ろに真っ白なページが残ります。その部分も考えてページ数を設定しましょう。
色設定
色にはRGBとCMYKの2種類が存在します。
- モニターなどはRGB
- 印刷機のインクはCMYK
PCで制作しているとモニターを介するため、この時点で必然的に同じ色にはなりません。そのため、PC側でRGBで表示される色をできるだけCMYKで表現可能な色で表示させる設定があり、印刷用にはその設定を行っていただく必要があります。
この設定が異なると、印刷した際の自動変換の影響で色が大きくずれることになります。
例外として、蛍光ピンク&イエローのインクを使える印刷機を使用することで、従来までの発色をよりRGBに近づけることができるようになり、CMYK変換をしなくても割と似た色合いが出せるようになりました。
いわゆるRGB印刷となりますが、あくまで従来のCMYKに比べてであって、色合いの変化は起こります。
ねこ社製造部では、2024年10月現在、この蛍光ピンクを導入し、赤系統の色味を鮮やかにすることができます。
使用用紙
冊子の種類にもよりますが、同人では表紙と本文で2種の紙を選択することが多いです。
表紙
フルカラーでイラストを印刷することが多いので、以下のような紙が選ばれます。
- イラストを表現しやすい、インク発色が良く乗りやすい紙
- 紙の雰囲気を重視した質感が特殊な紙
種類が多いですが、印刷サンプルを見て表現に合わせた紙を選んでもいいですし、逆に紙を活かすためのイラストを描くのもいいでしょう。
本文
主にモノクロで刷り、文字が多く記載されるため、以下のような紙が一般的です。
- 紙自体が柔らかめで読みやすい色合い
- 非光沢の紙
当社では、
- 漫画のような軽く黄色がかった色
- コピー用紙のように真っ白な紙
の2種から選ぶことができます。
入稿期日
コミックマーケットなどの大きなイベント前だと、印刷所にもよりますが2週間前には締切を設けているところもあります。
現状当社では1週間前に入稿いただければ、イベント2日前にはご自宅へお届けできるように日程を組んでおります。そのため、参加するイベントから逆算して1週間前に入稿すればだいたいOKです!
ただし、直接搬入(イベント当日に会場の対象ブースに直接納品する方式)は行っていないため、前日泊まりの場合など早めに現物が必要な場合は、入稿カレンダーよりも前に入稿と注文をする必要があります。
原稿のクオリティアップをしてみよう
ここまでは最低限印刷物を形にするための説明でしたが、ここからは印刷物がより良くなる方法とコツを伝授していきます。
正しいトンボと塗り足し
商業用の印刷機は紙の端まで印刷をすることはできません。一回り大きな紙に印刷した後、適切なサイズに裁断することで端まで印刷されているように見せます。
これを行うために、作者と印刷所が一目で目印にできる共通の仕様が「トンボ」です。
- トンボが無いと作者は紙のセンターがわかりません。
- 印刷所は原則センターから外側を裁断するため、原稿の位置ズレは考慮しません。
紙の裁断位置は印刷所によって誤差があるため、各社の用意したテンプレートを使用しましょう。
また、テンプレートを使用したとしても寸分の狂いなく裁断することは不可能なため、mm単位でズレが発生します。サイズピッタリで作ると、ズレた部分にデータ外側の白がはみ出ます。これを回避するために、ズレを考慮して少し外まで色を塗ることを「塗り足し」といいます。